2008年度【第3回安吾賞】の受賞者が決定しました。
第3回安吾賞の受賞者に、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが決まりました。
瀬戸内さんの生き方や行動力、強い信念は「挑戦者魂」に貫かれており、安吾賞の趣旨に合致するとして、選考委員会における選考を経て受賞が決定しました。
また、選考過程を踏まえて新潟市長が決定する新潟市特別賞に、NPO法人ネパール・ムスタン地域開発協力会理事長の近藤亨さんがあわせて選ばれました。
~安吾賞とは~
「堕落論」「白痴」「桜の森の満開の下」「日本文化私観」などで知られる作家・坂口安吾の精神を具現し、さまざまな分野で挑戦し続けることにより、日本人に勇気と元気を与えた個人・団体を表彰するもの。
安吾の生誕100年にあたる2006年、出身地である新潟市が創設しました。
【今後の予定】
瀬戸内さん出席のもと、
■10月6日(月) 都内で受賞者発表会(※新潟市サポーターズ倶楽部会員へ案内を送付する予定です)
■11月19日(水) 新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)劇場で授賞式
安吾賞 瀬戸内寂聴さん
作家、僧侶
1922年5月15日、徳島市生まれ。86歳。
東京女子大学国語専攻科卒業後、
1956年に「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞を受賞。
その後、1961年に「田村俊子」で田村俊子賞、
1963年に「夏の終り」で女流文学賞を獲得するなど作家としての地位を確立する。
1973年に中尊寺(岩手県平泉町)にて出家、
京都・嵯峨野に「寂庵」を構える。
以来、尼僧としてさまざまな社会問題を見つめ、
全国各地で法話や講演などを行う。
1987年より2005年まで、天台寺(岩手県二戸市)住職。
作家生活50周年にあたる2006年、文化勲章受章。
現在も執筆活動などに精力的に取り組んでいる。
代表作に
「花に問え」(1992谷崎潤一郎賞)
「白道」(1996年芸術選奨文部大臣賞)
「場所」(2001年野間文芸賞)
現代語訳「源氏物語」(全10巻)
「秘花」など多数。
新潟市特別賞 近藤 亨さん
NPOネパール・ムスタン地域開発協力会理事長
1921年6月18日、新潟県加茂市生まれ。87歳。
新潟大学農学部助教授を経て新潟県園芸試験場研究員となり、
1976年に国際協力事業団(JICA)の果樹専門家としてネパール王国に赴任。
同国の立ち遅れた果樹栽培の振興指導に尽力し、
定年後は単身ネパールの高冷地、秘境ムスタンに定住を始める。
1992年、任意のボランティア組織「ムスタン地域開発協力会(MDSA)を設立し、同会理事長に就任。
1998年10月、標高2750mのティニ村で世界最高地の稲作に成功する。
農業開発振興と現地青年への技術指導を手掛ける傍ら、
ムスタンの初等教育の振興に心を注ぎ、
学校建設や校庭整備、同国で初めての完全学校給食実施などを進め、
今までに17の学校をムスタンの村々に建設。
橋の建設や道路整備などの社会基盤整備のほか、
1999年から病院を建設運営するなどさまざまな奉仕活動を展開している。
【問い合わせ】
新潟市文化スポーツ部文化政策課
電話025-226-2563
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