越後姫 いちご狩り
今年も越後姫のシーズンがやってきました。
越後姫は新潟市食と花の銘産品にも指定される新潟特産のいちごです。
新潟にいた頃はイチゴといえば越後姫。ぱくぱくと当たり前のように食べていたのですが、東京ではあまり流通しておらず、新潟フェアなどに行かないとなかなか手に入らないのが残念でなりません。
というのも越後姫は非常に果肉がやわらかく、県外に出荷するまでに傷んでしまうから。まさに「越後姫」という名にふさわしい、彼女はデリケートな新潟の箱入り娘なのです(*^_^*)
さて、話は変わりますが、新潟市には車を飛ばせばフルーツ狩りが楽しめる場所がたくさんあります。先日新潟に戻っていた時に、ちょうど越後姫のシーズンだったので、さっそく越後姫狩りに出かけてきました。
広いハウスの中には、甘そうに熟した越後姫が何重にも列をなしていて壮観です。そして越後姫の最大の特徴でもある濃厚で甘い香りがハウスいっぱいに充満していて、その光景と香りだけでテンション↑↑↑。
イチゴはとにかく見た目がかわいいし、食べきれないほどの赤いイチゴに満たされたこの空間はまさに「イチゴ・パラダイス」。
・:*:・☆・゚:*ヽ(゚∀゚)ノキタ--☆・゚:*・:*:・
しかし、感動してばかりはいられません。今は収穫のハイシーズンで、お客さんがたくさん。大きくて赤いイチゴを、誰よりも早く、そしてたくさんゲットしなくてはなりません。夢見る少女の目からはたちまち星が消え、たちまち鋏と籠を片手に強欲な顔になります。
取った分だけの量り売りなのですが、籠を持ったら山盛りにしたくなるのが人情です。すっかり詰め放題感覚の私の籠は、見る見るうちに山盛り一丁。
まさに「取れたて新鮮!」な越後姫をパクリ。甘くてジューシーで、みずみずしい果汁が滴ります。やっぱり越後姫は最高(^u^)
これを食べたら他のイチゴは食べられません。
周りを見渡すと、家族連れやカップルのお客さんが皆、笑顔で越後姫を囲んでいます。「おいしいね」「甘いね」と、大人も子どもも大満足の笑顔です。新鮮でおいしいものが食べられる新潟の人は本当に幸せだなぁと実感する光景です。
と、突然5歳の甥っ子が会場に響き渡るような大声で泣き出します。
「○○ちゃん(私)が僕のイチゴ、とった~~!!」
あわわわわ。
どうやら彼が大切にとっていたイチゴを私が食べてしまったようです。
一瞬、会場の幸せな空気が凍り付き、大人たちの冷たい視線がいっせいに私に向かいます。
泣き叫ぶ甥っ子をなだめながら、逃げるように会場をあとにする私でした。